〜生物系・農学系の就職について〜

  ここは、編入学とは一線を画して、就職の話をします。

  編入学そして卒業の先には、『大学院進学』もしくは『就職』が待っています。
『編入したけども…、その先は?』ということがあり、特に生物系・農学系の就職について書いてみました。

  自分は『とにかく研究開発職に就きたい。でもドクターまではどうかと思うけど、マスターくらいは出ておかないとな。』と思い、なんとなーくな感じで大学院へ進学しました。
しかし、これがかなり危険であることを今になって身をもって分かりました。
『生物系・農学系の就職がなぜ不利か?』という理由も理解できた気がします。

  ただこれには賛否両論あると思いますし、自分の経験とネット情報や人から聞いた話などを参考にまとめて書いてあるだけですので、これが全てだとは思わないで下さい。
  まずはバイオ(生物系・農学系)についてのお話です。

  今や医歯薬や化学専攻以上に有望と言われるバイオ、生命科学の時代と囁かれる21世紀。
私達の未来は明るいと言われ、生物系・農学系に運良く(?)入ることができました。
この学問に興味があるのは当然で、それ以外にも様々な要因があり、学ぼうと決意しました。

@なぜ難関バイオを突破できたのか?
→自分達が大学受験期に、『21世紀はバイオの時代だ!!』と国が煽っており、これらが励みとなった。
 また、医歯薬からの再受験者も多い。

Aバイオ系学科の特徴
→基本的にハード高度。
 卒業論文や独立行政法人・民間企業との共同研究なども充実。
 よって就職市場での技術価値は高い。
 しかし時間の束縛は多い。
 コストパフォーマンスは理系で最高。
 しかも理数系の素養、さらにはビジネス感覚も身につく。

Bバイオ専攻者の主な就職先
→国公立理学・農学、私大バイオ科でも外資内資製薬や食品企業の研究開発職が100%近く。
 専門以外の道も事欠かず、文系就職も簡単。
 引く手数多。

と言われてきました。

  しかし現実は薬学専攻や化学専攻のように有利な就職先も無ければ、バイオ、生命科学の時代と言われた21世紀も来ない。
  悲しいかな、本当にこれが現実。

@なぜバイオに来ちゃったか?
→自分達が大学受験期に、21世紀はバイオの時代だと国が煽っており、これらに影響された。
 また医歯薬崩れも多い。

Aバイオ系学科の特徴
→基本的に実験は、ねるねるねーるねー♪
 優秀な市販のキットが数多く出回っていて、それを使う傾向があるので、ただ混ぜるだけの単純作業。
 よって就職市場での技術価値は皆無。
 しかし時間の束縛は多い。
 コストパフォーマンスは理系で最悪。
 しかも理数系の素養は全く身につかない。

Bバイオ専攻者の主な就職先
→旧帝大でも製薬、食品の研究開発職は厳しく、そのほとんどがSE、MR、製造・品質管理などの職に就かざるおえず、専門性を生かす職にはなかなか就けない。
 かと言って、文系就職も難しい。

なのです。

  また、バイオは産業に結びつきにくいので、工学部に比べてコネクションは圧倒的に少ないです。
ただ探せばあるので、企業と研究室(教授)に金銭的・利害的なつながりがあるコネ持ちの研究室や、寄付講座のある研究室を大学院へ進学するときに探して、楽な就職活動である大学院生活も良いかもしれません。

  でもそれはメリットだけじゃなく、やっぱりデメリットもあって、

@苦労せずにコネで入社すると、今後の自分のためにならない。
→就職活動は自分が成長できる機会。

Aコネだと内定断れないし、転職もやりにくい。
→研究室や後輩に迷惑がかかる。

B同期メンバーよりも楽して入社しているので、入ってからが大変かも??
→その人の能力と努力によるが、研究室と企業との関係は続くのでプレッシャーは相当なもの。

です。
でもラクしていいところへ入れるなら、デメリットよりもメリットの方が多いです。

  またバイオOBやOGに話を聞くと、バイオを学んでいる間には気付かなかったが、就職活動をして初めて気付くことがあります。
その一つとして、業界・職種の難易度です。


★神
アカデミックポスト、農水・環境省国T技官、大手製薬の研究職・臨床開発職、大手食品の研究職

★超激難
中堅製薬の研究職・臨床開発職、大手食品の開発職、中堅食品の研究職、地方公務員技官

★激難
その他企業の研究職、その他企業の開発職、農水・環境省国U技官

★難
企業学術、生産管理・品質管理、その他公務員(市役所)、上流SE

★やや難
その他営業職(優良メーカー、普通に激務)、MR

――――――――――――――――――結婚できるだけの安定の壁―――――――――――――――――

★普通
その他営業職(中小メーカーや商社、超激務&薄給)、工場ライン工(三交代制の製造、激務)、アウトソーシング研究職(長く薄給)、万年ポスドク(学歴が泣く)

――――――――――――――――――――ハロワ常連の壁――――――――――――――――――――

★易
その他営業職(上記以外のブラック、住宅とか先物の飛び込み系、超々激務&薄給)、小売、下位SE(プログラマー)、外食産業、パチンコ、派遣

★死
フリーター・ニート(未来無し)


  私はこのランク付けを見て、理解したことがあります。

  バイオ出身者はいろんな方面へ行こうとすれば行けますが、製薬業界ならどうしても薬学専攻に劣ってしまい、化粧品・日用品・生活用品業界ならどうしても化学専攻に劣ってしまいます。
そのため、必然的に食品業界に人気が集まり、競争率を上げてみんな苦しみます。
食品業界の中でも、製造職や品質管理職はまだ研究職や開発職よりも入りやすいですが、工学部の機械科や電気科とも競うことになり、機械の専門知識に関しては劣るので、これも一筋縄ではいきません。
また製造や品質管理は大卒や高専卒でもできる仕事なので、大学院卒ならプライドも邪魔することでしょう。
何はともあれ、バイオ出身者は難しいということです。

  バイオ出身者には食品に興味がある人が多いので、食品繋がりで外食産業に就職する人が結構います。
しかし、この業務は超々激務&薄給なので、その業務内容をあまり知らない人しか行こうとしませんし、私もお薦めしません。
私の友達も農学を学部で出て、外食産業に就職した友達がいましたが、2年目で一店舗の店長を任され、毎日5:00出勤24:00上がりという超々激務を続け、エリア長からの「人件費削除して利益向上しろ!!」というプレッシャーがきつくて、結局3年余りで辞めてしまいました。
その友達が言っていた話ですが、「働いて気付いたけれども、バイオ専攻と外食産業には意外にも類似点がたくさんあって、それもあってこの業界に入ってくる人も多い。」とのことでした。


バイオ専攻と外食産業の類似点

白衣 : エプロン
メス : 包丁
教授 : エリア部長
Protocol : レシピ
四年生 : バイト
研究報告 : 日報
実験方針の討論 : 売上目標の討論
朝から晩まで実験 : 朝から晩まで仕事


  これには、マジ笑ってしまいました(ゴメン、外食産業に勤めている人)。
ただ自分の友達にも、大学院修士卒で外食産業に就職活動している人がいましたが、『大学院までせっかく出たのに、そんな超々激務な外食産業に就職は無いだろう。』と思いました。
でもこれも、バイオ卒にとって社会で活躍できる場があまり無いので、仕方が無いことなのかもしれません。

  また他に、アカデミックポストが過大評価されてるのって生命系に多いけれども、他の分野にもアカデミックポストは存在するはずなのにこれって不思議と思っていました。
その理由も分かりました。
生命系が特にアカデミックと実社会の温度差が大きいからです。
つまり、たくさん博士課程へ進むけれど、実社会(民間企業)への就職が無い。
だから、みんなアカデミックに残る。
それで自然とアカデミックポスト争いが熾烈に…という結果です。
そのため日本では、バイオ卒のポスドクが余っていると納得しました。
自分の研究室にもそういう人達がいて、生物系・農学系のドクターやポスドクには哀愁が漂っていました。

  「たった一度の一生だし…。」(=もったいないし、リスク高すぎっ!!)
  「若いうちだけだし…。」(=どれだけその若い貴重な時間を犠牲にすれば済むのでしょうか?)
  「修士の間に実験で結果が出て、研究の面白さに病みつきになった。」(=二度と結果が出ないフラグ立ち!!)
  「教授に気に入られていて、博士進学を強く勧められた。」(=「教授に騙されたんだ!!」っていうことを後で言わないでほしい。)
  「企業へ入っても、修士はすぐに営業とか、関係無い部署にも回されるよ。」(=その後、元同期が会社のお金で博士課程へ進学して、悔しい思いなんてことも。)

  生物系・農学系は医歯薬と違って資格という資格も無いので、修士へ進学することも結構危険で、博士へ進学することはもっと危険なのだと自分の経験から実感しました。
理由はやっぱり社会のニーズが本当に無いからですね。


理系分野における社会のニーズ

医学、薬学、獣医、看護

=========免許の壁===========

機械、電気電子

物理工学、化学工学

土木、建築、化学、生命工学

=========NEETの壁===========

数学、地質、純粋物理、生命、農学、林学


  ここまで長々と書いてきましたが、要は何を言いたかったかと言いますと、生物系・農学系が就職しにくいというのは事実です。
でもいくら悔やんでも、もう入ってしまったのなら仕方が無いので、

  「私達がこれまで身につけてきた知識や技術を世に生かすには(ビジネスとして高く売るには)、 どのようにしたら良いか?
今、私達学生にできることは、一体何だろうか?」

ということを考えていかなければなりません。

  この答えとして私の意見は、上で何度も書いていますが、私達バイオ出身者の技術や知識において、まずビジネスとしての価値は今現在0に近いと考えて良いと思います。
というのも、日本ではバイオが産業としてあまり成り立っておらず、無いことは無いですが、かなり狭き門でなかなか入れないのが現状です。
これは、旧帝国大学バイオ卒でも、MRやSEが発生しているという現実からも伺えます。
つまり、私達という商品があるとして、その知識や技術を売りつける市場が無いということです。
値段が付かないから、0円(営業とかMRやSEの学歴不問業)で買い叩かれてしまいます。

  海外ではバイオ産業(石油代替エネルギーのバイオオイル開発とか、大規模な新薬開発研究所等)を計画的に推進し、ベンチャーも多数あるので、私達を売る市場はあります。
ただ、メイドインジャパンの私達がこの市場に出るためには、英語とコネと博士号という付加価値を付けなきゃ話にならないということです。
その三つの付加価値をつけて初めて、いくらかの値段を付けて買ってもらえると思います。

  つまり、知識や技術を生かしたければ必死に英語を勉強して、海外との交流や研究拠点を持つ教授の下に入り、そこでドクター論文を書くのがいいのではないかと思います(自分にはそこまでできる気力と能力がありませんが…)。

だから学生にできること。
バイオに来ないことが一番かも??
好きで入ったからには覚悟して努力すること。
特に英語を身に付けて、博士号とコネで海外へ。

  だだ最後にもう一度言っておきます。これを見て下さい→ 博士が100にんいるむら
  博士は教授になれる可能性も秘めてますが、本当にリスキーです。
このように行方不明者や自殺者が多いと知ってしまうと、とてもじゃないけどドクターまで行く覚悟ができないと思います。
ただ日本の民間企業の研究・開発職に限っては修士卒で十分入ることが可能なので、博士にこだわることはないと思います。
ただバイオ卒にとって希望通りに就職できる可能性が低いことは現実なので、食品・製薬の研究・開発職だけにこだわらず、いろんなな可能性を探ってみることがベストだと思います。
私も経験しましたが、インターンシップなどに参加し、いろんな業界を見るのも良い経験だと思います。
このことは、特にバイオに甘い期待を抱く人に言ってあげたいですね。

  本当に最後の最後ですが、就職に関しては私I'veができるだけサポートしたいと思います。
【2014卒】ホンモノの就活術〜内定を得る7つの秘密〜という教材があります。
内容は誰にでも応用できるものですし、3,500円と安価なので、大変オススメできるものです。
ただし文系理系と関係なく書かれているので、修士・博士の就職活動では足らない部分もありました。
そのため、その不安を取り除いていただくために今回特別、このページからご購入いただいた方にはメールサポート、もしくは、LINEかSkypeでのサポートを付けさせていただきます。
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