〜大学サバイバル戦線2ページ目〜
2002年1月17日、文化省は「世界的教育研究拠点の形成のための重点的支援―21世紀COEプログラム」の概要を発表しました。 「構造改革の方針」の第三項目に盛り込まれた「トップ30」のアウトラインです。
概要の発表にあたって名称を変えたのは、「第三者評価による競争原理の導入」という目的よりも「トップ30」という手段がクローズ アップされて、大学の切り捨てとか大学の格付けといった誤解を大学関係者に与えてしまったためだそうです。
「21世紀COEプログラム」の主旨とは大学の学問水準を向上させるのが本来の狙いだそうです。そのためには国公私立の壁を取り払 って、共通の競争原理を用意しなければなりません。しかも世界トップレベルの学問水準だから、学部ではなく大学院の博士課程で競い合っ てもらおうとのことです。だから大学が目指すべき一つの方向がCOEという機能だということです。
下の表は2002年度のCOE交付金の順位で、数字の単位は百万円です。
2002年度COE交付金TOP30 1.京都 1,958 11.筑波 505 21.玉川 217 2.東京 1,853 12.立命館 486 22.静岡県立 217 3.大阪 1,256 13.奈良先端科学技術大学院 432 23.秋田 209 4.慶應義塾 931 14.金沢 308 24.神戸 189 5.東京工業 751 15.横浜国立 273 25.広島 181 6.東北 727 16.東京農工 259 26.東海 179 7.名古屋 716 17.帯広畜産 246 27.佐賀 179 8.九州 650 18.長崎 238 28.宮崎医科 162 9.北海道 579 19.東京外国語 237 29.名古屋工業 150 10.早稲田 562 20.愛媛 231 30.豊橋技術科学 146
COEの対象となるのは、人文・社会科学から自然科学、学際・複合、新領域に至る十分野です。 二年に分けて五分野ずつ申請を受け付け、一分野につき、十から三十件、平均二十件前後のテーマを 選び出すことしています。下の表がそれにあたり、■は02年度、□は03年度から対象になってい ることを表しています。
選定にあたっては日本学術振興会を中心に、大学評価・学位授与機構、日本私立学校振興会・共 済事業団、大学基準協会の協力を得て、文化省の外に審査委員会を設置します。各分野の専門家で構 成する専門委員会と、学術分野や産業界の関係者、学識経験者などで構成する全体会議とで、第三者 による客観的な評価を行います。
農学って生命科学の分野に入ってたんですね〜、知って少し意外な感じがしました w(゜o゜)wオォ
世界的教育研究拠点の形成のための重点的支援(21世紀COEプログラム) ■生命科学 生物学、生体工学、農学、薬学など □医学系 医学、歯学、看護学、保健学など ■化学・材料科学 化学、金属工学、繊維工学など □数学・物理学・地球科学 数学、物理学、応用物理学など ■情報・電気・電子 情報科学、電気通信工学など □機械・土木・建築・そのほかの工学 システム工学、建築工学など ■人文科学 文学・史学、哲学、心理学、教育学、演劇、語学、芸術など □社会科学 法学、政治学、経済学、経営学、社会学、総合政策など ■学際・複合 環境科学、生活科学、地域研究、エネルギー科学、国際関係など □新領域・そのほか 上記以外
ともかく「21世紀プログラム」が動き出すと、私立はさほど影響がないかもしれないですけど、 国公立大学はトリレンマ(三重苦)の状況に追い込まれることになります。近い間に、教員養成系大学 ・学部の統合、独立法人化、そして「トップ30」によるCOEづくりと、国公立大学の存続を危うく する出来事が相次いで起きているからです。
文化省の「構造改革の方針」は、大学の再編・統合と独立法人化の流れを巧みに掬い上げ、さらに 第三者の評価による「トップ30」をうまく組み込んで、国公立大学の選別淘汰や業界再編を一気に推 し進めようというものです。だから国公立大学は自分で進路を決めていかなければ生き残れなくなると いうことです。結論としては、その辺も考えて自分が行く大学を選んだ方が良いということですね。
すべて、名称末尾の「大学」は省略しています。これらの情報は別冊宝島Realの「生き残る大 学」を参考にしました。興味のある人はまた一度読んでみて下さい。